Inside Outside
たいていの場合、物を作る側とそれを使う側の意識は少なからずかけ離れたものであります。

例えば今日お客さんに頼まれて取り寄せたグローブですが左のです。右は私の使い古し。「それがどうしたの?」と思われるでしょうが、実はこの2つ、専門的にいいますと大きな違いがあります。

その違いというのは縫い方です。内縫いと外縫いといいます。

内縫いはスマートな仕上がりで、シルエットがきれいに上がります、普通、三越の洋服売り場で売っている革の手袋はたいていこの縫い方です。バイク用の場合、クラッチやブレーキなどの微妙なレバー操作がしやすいとされてます。ロードレース用は内縫いが普通です。

一方外縫いはといいますと、三越というよりはホームセンターに多い仕上げ方です。内縫いのように中に縫いしろがこないので、実はこちらの方が指の又にはフィットしますが、レバー操作の邪魔になる場合があります。モトクロス用はたいていこちら。自分で修理しやすいのも外縫い。

グローブを製品として作る場合、革の種類、厚さから始まり、どんな使い方をするか、デザインは、など喧々諤々。サンプルを作って社員の誰かに使わせて、意見を聞いて。挙句の果ては売れなければすぐにバーゲン品へと変身してしまいます。

しかし、そんな苦労もほとんどの場合、使う側のお客さんにはまったく関係ない話です。消耗品ですから。
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下の写真は80年代の後半、初めて日本に入ってきたSPIDI(スピーディ)というメーカーのステッカーです。フランコウンチーニ、フレディスペンサー、ケニーロバーツという歴代500ccGPチャンピオンのサインがあります。当時このメーカーのグローブが入ってきて試した時、「グローブしたまま財布の札が取れる」と皆でびっくりしたものです。ダイネーゼのツナギとともにイタリアブランドが世界を席巻してました。日本製をはるかにしのいでいたのです。
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今ではMade in JAPANのグローブも良くなり、逆にイタリア製を使う必要がなくなってしまいました。ベルのコピーから始まったヘルメットと同じ道を辿ってるということですね。

ツナギの話はまたの機会に。
by ori2yellow | 2005-09-08 00:00 | バイク


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