瞳の先に写るもの
終戦後、1947から52年までの5年間、日本はアメリカの統治下にありました。当時日本の海外向け輸出品にはMade in JapanではなくMade in occupied Japanと書かれていました。骨董品コレクターの中にはこの「オキュパイド物」を集めてる人もいます。

アマゾンにTina Arena と一緒に注文したのがこのCD。検索してたら偶然見つけました。皆さん知らない人も多いと思いますが、通称「ブギの女王」と呼ばれた、笠置シヅ子です。「東京ブギウギ」はどこかで聴いたことがあると思います。彼女は当時の日本では相当前衛だったに違いありません。パンチの効いたシャウトにびっくりします。こんな時代にこんな歌手が居たのです。日本に。思わずティナターナーを想像してしまうほどパワフル。
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ほとんどの曲を服部良一が書いてます。あの服部克久氏の父上。このコンビが作り出す音楽は文字どおり、アメリカの一地方を代表するポップスだったのだと思います。今聴いてみても、彼女の歌っているのは日本の歌謡曲ではなく、紛れもないアメリカンポップス。本物のブギやブルース、スイングジャズのテイストをうまく取り入れてます。

笠置シヅ子は私が物心付いた頃にはすでに歌っていませんでした。素人喉自慢の審査員やコマーシャルに出てたのをかすかに覚えています。日本がアメリカから独立して歌謡曲の国になっていったのと、年齢も関係あるでしょう。ステレオ録音になってからの音が無いそうです。ブツブツ音の入ったSP盤音源のモノラルがなかなか素敵です。ギブミーチョコレートの時代、きっと、アメリカの水兵さんも彼らの音楽を楽しんだに違いありません。

笠置シヅ子と服部良一が酒を酌み交わしながらニューヨークを夢見る姿を想像するだけでも楽しい一枚です。バーボンなんか舐めながら聴けたらもっと楽しいでしょうね。
by ori2yellow | 2005-07-11 00:00 | 音楽


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